
善意の募金に集まった共感
不祥事による資金難に直面した「日本駆け込み寺」が、街頭で募金活動を行いました。
スタッフは通行人に「子ども1人につき500円で1食提供できる」と訴え、
およそ2時間で4万3,673円を集めたと報じられています。
この金額で、子ども食堂をおよそ4回開催できるといいます。
「活動を続けたい」という思いが、多くの市民の共感を呼びました。
しかし同時に、組織として不祥事があった事実は消えません。
だからこそ問われるのが、**「信頼をどう回復するか」**という課題です。
信頼なくして、寄付は続かない
寄付や募金は、善意に基づくものです。
そのため、支援者との信頼関係がすべての基盤になります。
たとえ立派な理念を掲げていても、
「お金の使い道が不透明」「報告が不十分」と感じられれば、
支援は続きません。
寄付とは「思いを託す行為」です。
だからこそ、託された側には透明性と説明責任が求められます。
集まったお金がどのように使われ、
どんな子どもたちに、どんな形で届いたのか。
その過程を丁寧に伝えることが、信頼の第一歩です。
不祥事のあとに残る課題
一度失われた信頼を取り戻すのは容易ではありません。
しかし、だからこそ再出発のチャンスにもなります。
たとえば、定期的な活動報告の公開、第三者による監査、
寄付の使途をリアルタイムで見える化するシステムなど。
「透明性を高める努力」を続けることで、
一度離れた支援者も戻ってきます。
また、今回のような事例は一つの団体に限らず、
全国の子ども食堂運営者にも共通する課題を投げかけています。
それは、**「善意をどう仕組みに変えるか」**という問いです。
子ども食堂を守るために
子ども食堂は、単なる食事提供の場ではありません。
そこには、家庭に事情を抱えた子ども、孤立する親、地域の高齢者など、
さまざまな人がつながり合う「居場所」としての役割があります。
しかし、その運営を支えるのはほとんどが寄付とボランティアです。
つまり、信頼が途切れれば活動も途切れてしまうのです。
不祥事の有無にかかわらず、
子ども食堂という“社会の財産”を守るためには、
どの団体も「信頼を育てる運営」を意識する必要があります。
仕組みで支える未来へ
私たち「池田真市 子ども食堂基金」も、
寄付を預かる立場として、透明性と説明責任を最も重視しています。
公益財団法人のもとで管理され、
寄付金の使途を明確に報告する仕組みを整えています。
信頼とは一日にして築けるものではありません。
けれど、誠実な積み重ねがあれば、必ず回復できるものでもあります。
子ども食堂は、団体のものでも個人のものでもなく、
社会全体で守るべき「子どもの居場所」です。
不祥事があったから終わりではなく、
その出来事をきっかけに、より良い運営の形を考えること。
それこそが、本当の意味での「再生」ではないでしょうか。
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日本の子どもの 9人に1人が貧困状態です。
寄付が子ども食堂を支え、温かい食事と未来を届けます。
小さな支援でも、大きな力に変わります。
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