池田真市 子ども食堂基金|コラム

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このコラムは 池田真市 子ども食堂基金 が運営しています。

備蓄米の子ども食堂提供 ― 支援の一歩と本来の責任

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備蓄米の子ども食堂提供 ― 支援の一歩と本来の責任

備蓄米の子ども食堂提供 ― 支援の一歩と本来の責任

著者:池田真市(子ども食堂基金 代表)

備蓄米の提供が示す「一歩前進」

石破首相が、政府の備蓄米を子ども食堂に無償提供する取り組みを、
2025年10月から拡充すると表明しました。

災害など非常時に備えて保管されてきた米を、
子どもや家庭の食支援に活用する――。
これは確かに一歩前進といえる取り組みです。

賛否が分かれたSNSの反応

この発表に対し、SNSでは様々な声が上がりました。

「子どもには新米を食べさせるべき」
「古い米を回すのはおかしい」

たしかに、“支援される子どもにこそ良いものを”という感覚は自然です。
備蓄米の提供は歓迎すべき一方で、
品質や扱い方への丁寧な説明が欠かせません。

「なぜそれを使うのか」「どんな意図があるのか」。
政府や自治体がきちんと伝えることで、
支援が“押し付け”ではなく“温かい共感”として受け止められるはずです。

支援は「本来の責任」に代わるものではない

一方で、SNSではこんな声もありました。

子ども食堂が必要ない社会をつくるのが政治家の仕事だ」

まさにその通りです。
備蓄米の提供は当面の支援にはなりますが、根本解決ではありません。

養育費の不払い、ひとり親家庭の困窮、物価高騰――。
こうした構造的な課題を政策で解決しない限り、
子ども食堂に頼らざるを得ない現実」は続きます。

支援の量を増やすことと同時に、
支援が不要になる社会をつくること。
それが、政治の責任であり、真のゴールです。

対立ではなく「思いの裏返し」

支援を評価する声も、批判する声も、
その根底には「子どもを大切に思う気持ち」があります。

「古い米を使うな」という主張も、
「支援してくれてありがとう」という感謝も、
向かう先は同じ――子どもの安心を願う心です。

私たちが忘れてはいけないのは、
その思いを対立させることではなく、つなげること。
支援を続けながら、より良い仕組みへと進化させることです。

基金としての視点

私たち「池田真市 子ども食堂基金」は、
備蓄米の提供を「支援の第一歩」として前向きに受け止めています。

同時に、
子ども食堂が不要になる社会をつくる」――その未来を政策として形にすること。
それこそが為政者の責任であり、
私たちが目指すべき本来の支え合いの姿だと考えています。

支援の現場を守りながら、
社会の構造そのものをより良い方向へ変えていく。
その両輪が、子どもたちの未来を支える力になるのです。

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参考:
日本経済新聞(2025年9月26日)「子ども食堂への備蓄米、無償提供を10月から拡充 石破首相が表明」

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